山岸の家 建替え工事 建て方作業進行中！

盛岡市山岸で進行中の住宅の建替え工事の現場。
元々あった古い住宅を解体して、その跡地に新しい住宅を建てるという計画です。
建築場所が結構な傾斜地である事、道路との高低差がかなりある土地という事、南面の土地が高く日射が取りにくいなど計画には難しい点もたくさんありました。
一つ一つ解決しながら計画を進めてきました。
大掛かりな敷地の造成工事、基礎工事、大工の墨付け刻みと進んで来ました。
いよいよ準備が整い、現場での建て方作業が始まります！
そんな現場の様子をご紹介していきます。

1階部分の建て方作業が進む現場の様子です。
クレーンで吊り上げた唐松の桁材を受け取るのは坂本大工。
このように重い構造材を所定の位置までクレーンを使って運んでいきます。

受け取った桁材を坂本大工と立花大工で所定の位置まで移動。
ゆっくりと桁材を下げるようにクレーンに指示します。

桁材をホゾを確認しながらはめ込んで行きます。
赤松の大梁の上を繋ぐように唐松の桁材が配置されています。
赤松の大梁が1階できれいに見え、構造的にも安定していきます。

赤松の大梁も最後に1本が組まれて行きます。
これで大きな構造材はすべて固定され建て方作業も一気に進んで行きます。
クレーンを使うとこうした重い構造材がある時に楽ですね。

1階部分の構造がきれいに完成しました。
中央のリビング付近だけが構造が2重になっていますね。
地元の赤松の大梁がきれいに見えるリビングとなります。

1階の構造部分が組み上がると間直しの作業です。
柱に抱かせるように下げ振りという器具を取り付けます。
土台から桁の下までぴったりと設置し、柱の垂直を確認する作業です。

取り付けた下げ振りの一番下の部分はこんな風になっています。
赤い振り子があるのが見えますね。
これが中心を差すと垂直という事になります。

土台と桁に鉄の棒のような器具を取り付けます。
鉄製のパイプにターンバックルという器具が取り付けられている道具です。
これで構造全体を少しずつ移動させて柱の垂直を調整していきます。

立花大工が下げ振りを確認。
このまま構造の傾きを調整し、ちょうどいいところで合図するという役目ですね。

先ほどの器具のターンバックル部分をまわしてねじを締めて行くと鉄パイプの距離が縮まり構造が引き寄せられて行きます。

するとだんだん下げ振りの先が真ん中に移動していきます。
だんだん柱の垂直が良くなっていきます。
こうしていろんな通りの柱の垂直を合わせて、しっかりと固定してから2階の建て方作業へと進んで行きます。

間直しが終了した1階の構造部分です。
仮筋交いでしっかりと固定され一安心ですね。
初日の作業はここで終了。
引き続き2階の建て方作業となります。

翌日は作業床となる根太レス合板を敷き、足元を良くしてから2階の構造の組み上げ作業。
建て方2日目もクレーンを使用してどんどん建て方作業を進めて行きます。

2階の構造が組み上がる頃には日が落ちて暗くなってきました。
冬場は天候によって暗くなるのが早いので作業もきりのいいところでやめないといけませんね。
作業計画が難しくなります。

現場での建て方作業が始まりました。
今まで棟梁を中心に刻んできた構造材が現場で組み上げられ住宅という立体に変化していく工程がスタート。
日本の大工ならではの木の加工技術を生かしていろんな木を使って家が出来て行きます。
今回の建物も地元の木をふんだんに使用し、地元の大工が技術をしっかりと生かして建てていく住宅になります。
建て方作業は大工仕事の中でも最も見ていて楽しい作業でもあります。
何もない状態から大きな建物が出来て行く様は大工仕事のだいご味でもあります。
そんな建て方作業の様子をお伝えしてきました。
続きをお楽しみに！