岩井沢工務所の仕事について
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新築・リフォーム・エクステリアなど住宅に関するお仕事はなんでもやっております。 古民家再生・店舗設計施工もおまかせください。 自社で大工をかかえ、墨付・刻みから大工の手で行っております。 お客様からの信用と信頼を第一に誠実な仕事を行っております。 カテゴリ
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2018年 12月 12日
盛岡市加賀野、中津川沿いにある川留稲荷神社さま。
今年の春には、神殿の屋根などの修繕に伺ってきました。 先日は、社務所の座敷の建具が動かなくなっている部分の修繕作業に伺ってきました。 そして今回は、神殿の手すりの修繕と縁側のガラス戸の建具調整を行います。 そんな修繕作業の様子をお伝えします。 作業は紅葉の深まるいい時期でした。 社務所のまわりの木々もいい雰囲気に紅葉。 仕事中も季節を感じられ、とても気持ちよく仕事が出来ました。 神殿の手すりはこの部分が壊れていました。 見ると丸く加工した手すり棒の端が腐食。 手摺の棒が外れる状況でした。 全体的にはこんな感じです。 大工と協議し、手すり棒の端を切断し、棒を支える右側の柱をちょっとだけ太めにして取付け、なるべく雰囲気を変えないように修繕する事にしました。 修繕が完了。 棒を支える柱を少しだけ太く加工し取り付けました。 柱も太くなり強度も確保、形状も同じように加工したので違和感はありませんね。 後は、雨に当たって木の色が馴染めばいいですね。 丸棒もそのまま使用できたので、ほぼ違和感なし。 太田大工の経験が生きています。 ともすれば手すりの棒からすべて交換しようと思いがちですが、最小限の手直しで違和感のない仕上がりです。 続いては縁側のガラス戸の建付け調整。 先日施工した座敷の建具と同様に動きがスムーズではなく、祭事の際にはジャッキで鴨居を持ち上げて建具を外していたようです。 建具がうまく動くように手直しを行います。 縁側の下を確認すると敷居を支える束が浮いていました。 敷居の一部が盛り上がっているようですね。 鴨居は少し下がり、開口部の中央の高さが短くなり、建具がうまく動かないようです。 どの程度高さが悪いのか、水糸を張って確認。 黄色い水糸と敷居の上端の間はおおよそ2cmほど。 この2cmが建具の動きを悪くしていますね。 これから調整作業を行っていきます。 縁側の床下に潜ってジャッキを掛けます。 部分的にジャッキで上げたり、上から圧力を掛けて下げたり、敷居を少しだけ動かして高さを調節して行きます。 縁側の敷居と鴨居の間には突っ張り棒を掛けます。 一定の高さに合わせられるようにしながら敷居を調整して行きます。 敷居を支える束の一部は下げるために切断。 こちらは束が浮くのでパッキン材を入れます。 こうして束が上がる部分、下がる部分を調整して行きます。 水糸がだんだん敷居の上端と合ってきます。 この段階で糸と敷居の上端の差が3ミリ程度かな? このあたりで高さ調整は終える事になります。 ここまで調整できれば後は建具の建付け調整で十分手直しが出来ます。 敷居の高さと通りを確認する袰岩大工。 うまく調整が完了して安心ですね。 こうしたベテラン大工の経験がこうした修繕作業に生きて行きます。 敷居の調整が終わり、建具の調整作業。 建具の一部を削ったり、一部に木を足して建付け調整。 戸車も古いタイプですね。 コチラも動きを確認し、スムーズに動くように戸車の高さを調整します。 建具の調整が進むとほぼ作業が完了となります。 神社の境内の銀杏は一気に葉が落ちて来ました。 落ちたイチョウの葉が夕日に当たりとってもきれいです。 祭事の無いこの時期に修繕作業を行い、来年はスムーズに事が運ぶようになるといいですね。 そんな神社の修繕作業の様子でした。 築80年以上のいい雰囲気の木造建物。 その雰囲気を壊さないように、でも使いやすいように、そしてコストはなるべく掛けずに修繕するというのが今回の目的でした。 太田大工と袰岩大工、ベテラン大工の技術と経験もあり、修繕工事もうまく進みました。 古い建物の修繕は、ただ直ればいいというモノでもありませんね。 その建物の雰囲気をなるべく残し、最小限の手直しで目的を達成する事が大事だと教えられました。 ベテラン大工の経験を私たちもうまく引出し、しっかりと覚えて次の代に伝えて行きたいですね。 そして関係者の方々、お待たせして大変申し訳ございませんでした。 無事に工事が完了して一安心です。 神社のきれいな紅葉も見られてとても良かったです。 そんな神社の修繕作業の様子をお伝えしました!
by iwaizawa
| 2018-12-12 05:00
| 現場日記~リフォーム~
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