岩井沢工務所の仕事について
岩井沢工務所HP
新築・リフォーム・エクステリアなど住宅に関するお仕事はなんでもやっております。 古民家再生・店舗設計施工もおまかせください。 自社で大工をかかえ、墨付・刻みから大工の手で行っております。 お客様からの信用と信頼を第一に誠実な仕事を行っております。 カテゴリ
現場日記~住宅新築~ 現場日記~9坪ハウス~ 現場日記~リフォーム~ 現場日記~店舗~ 現場日記~マンション改修~ 現場日記~アパート~ 現場日記~蔵移築再生~ 現場日記~蔵改修~ 現場日記~古民家再生~ 現場日記~小屋~ 施工したお店 古民家移築先募集 古材 おしらせなど イベント案内 いろんな話 近所のお店 遊びなど 外構工事 モリブロ 以前の記事
2024年 09月 2024年 08月 2024年 07月 2024年 06月 2024年 05月 2024年 04月 2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 more... 検索
ブログパーツ
記事ランキング
|
2021年 11月 29日
遠野にあるオーベルジュ「とおの屋 要」さんが手がけるどぶろく。
そのどぶろくを醸造する工場の建物を新築する工事が完成しました。 世界を見つつ、日々進化を続けるオーナーの作る、本物のどぶろくを醸造するための施設を新たに建築するプロジェクトですね。 建物完成後は、建物周りの大きな庇を設置する工事を進めてきました。 庇が完成すると、店主「要太郎」さんに呼ばれ、次の施工をお願いされました。 醸造所内に設置するのは、発酵を終えたお酒を搾る設備。 しかも現代にはほとんど残っていない古式の搾り方法・・・・。 「男柱」と「はね棒」と「しぼり槽」と言う聞いた事の無いモノを使っての設備となります。 ネット検索と古い資料を元に打ち合わせを進めながらの設備工事が進行中です。 そんな作業の様子を紹介していきます。 男柱の加工中、藤澤棟梁。 男柱には、昔酒蔵の大黒柱に使われていた杉を使う事にしました。 巨大な男柱を仕上げて行く作業、見ていても楽しいですね。 はね棒が刺さる部分の穴は、土蔵の大黒柱として使われていた時に2階の床を支える大梁が差し込まれていたホゾ穴を使います。 大黒柱の姿をなるべく変えないように配慮しながら、次の役目「男柱」へと変えて行く作業が進みます。 使わない穴や傷ついた面は、こうして補修作業を施します。 補修に使う杉材は、この大黒柱を切った際に出た端材部分です。 同じ木を使って補修を進めて行きます。 大工の技術と経験がモノを言う作業ですね。 先行して作っていた「搾り槽」を置く台。 コチラは塗装作業を行っていきます。 今回新築した醸造所の木の色に合わせて防腐の塗装を行っていきます。 塗装が終わるとこんな仕上がりです。 弊社作業場で塗装を行い、しっかりと乾燥してから現場へと運びます。 出来上がった槽の台。 かなりの重量でハンドリフトを使わないと動かせません・・・。 このぐらい重くないとお酒の入った「しぼり槽」を支えられません。 丈夫な台が完成です。 現場での設置の準備が始まりました。 まずは、男柱を固定するための梁を取り付ける作業です。 壁の一部を解体し、唐松の梁材を入れる作業が進んで行きます。 このように壁が無くなり、内部の構造材が見えてきました。 梁が持ち上がらないように建物構造の桁下に合わせて梁を入れて行きます。 藤澤棟梁がずいぶん悩んで決めた補強構造がいよいよ組み上がって行きます。 梁の設置が完了して壁もボードが張られました。 これで男柱の設置準備が整いました。 「しぼり槽」の台も現場に搬入。 槽を置いてみました。 寸法もバッチリ合い、うまく設置が完了です。 この台で槽の高さを調整し、お酒を汲み取る桶に酒が流れる仕組みです。 大黒柱の頭頂部の仕口。 この仕口は設置が完了するとほぼ見えなくなります。 現場で男柱を組み、いよいよ設置作業へと進みます。 男柱が立ち始めました! 重い男柱、立ち上げる際にはチェーンブロックという装置を使って、ゆっくりと立ち上げて行きいます。 まずは、設置した梁に寄りかかるように男柱を立ちあげて、梁との固定部分の刻み作業を進めます。 梁の位置に合わせて大黒柱が切断されました。 このまま梁に向かってスライドさせて行くとしっかりと納まります。 ゆっくり慎重に男柱の設置が進みます。 男柱が無事に設置されました。 まずは一安心ですね。 この後は、搾り槽の設置に向けた準備が始まります。 まだまだ装置全体の設置に向けて難題がいっぱいあります。 男柱の設置が完了し、次の架台のはね棒の吊具の設置です。 根曲り杉の梁に木の滑車が吊下げられました。 木の滑車ではね棒を上に持ち上げて固定し、石などの重しを乗せるという作業が行われます。 滑車の位置、ロープの固定方法などまだまだ難題が山積です。 醸造所の建物本体が完成し、次はその酒造りの工程を昔のやり方で行うための設備の設置工事が進んでいます。 男柱・しぼり槽・はね棒、初めて聞く道具の名前を調べる事から始まったこの作業、何とか形が見えてきました。 素材を集めて、加工方法を考え、設置方法を検討する、初めての事ばかりですが、これまで経験した事を最大限生かして作業を進めて行きます。 そして弊社の作業場には、いろんな素材が眠ってて驚きでした。 歴史ある古い素材を使い、昔ながらの方法で酒を造ろうという店主「要太郎」さんの意気込みを再現するお手伝いを進めて行きます。 現代の酒造りではほとんど見る事の無くなった手作業での酒の搾りを行う為の設備を木で作る計画です。 オーナーの頭の中で描いていた次のプロジェクト、ここから弊社の大工と一緒に現実に仕上げて行く予定です。 続きをお楽しみに!
by iwaizawa
| 2021-11-29 05:11
| 現場日記~店舗~
|
ファン申請 |
||