盛岡市本町通 町家改修工事 施工も終盤です！

盛岡市中心部の本町通り、弊社もこの古い町で大工を営んでいます。
江戸時代からの古い町で間口狭く奥行の長い敷地が多く存在しています。
今回の改修工事もそんな古くからの街にある建物。
盛岡市内にもだいぶ減ってきた町家の改修工事となります。
現代の生活には合わなくなり、解体しての建替えも検討したのですが、お施主様の先祖から受け継いだ建物を残したいとの思いもあり、改修工事を行う事になりました。
昔の町家のいい部分は残し、現代に生活に合わない箇所は思い切って改修する計画を立てました。
そんな町家の改修工事が進んでいます。
現場では、施工も終盤に入り建具の設置やベランダ設置の作業が進んでいます。

通りに面した外観も建具の施工が進み、ほぼ完成形です。
少し斜めの角度から建物を見ると格子が連続して見えますね。
町家らしい外観がとっても素敵に仕上りました。

建物正面から見るとこんな感じ。
1階部分の格子建具の色が少し明るいのが分かりますね。
塗料の吸い込み具合で色に変化が出ています。
最後にこの色の調整を行います。

室内側から建具越しに外を見るとこんな風に外が見えます。
思ったより外側の景色がよく見えています。
格子の効果がこんな風に現れます。
室内側が暗く、外が明るい場合には外から家の中が見えず、中からはよく見えるという効果があります。

格子建具の仕上げの塗装が始まりました。
格子の木部に浸透性の塗料で塗装を進めていきます。
これで周りの木部とも色が合っていきますね。

格子建具の塗装作業も完了して外観が完成です。
町家の雰囲気をしっかり残した外観ですね。
断熱性能は飛躍的に向上し、これまでより冬の寒さを低減できます。

増設したベランダ部分も完成です。
まわりの木部に合わせて黒く塗装して仕上げています。

室内側も仕上げの照明器具の設置も完了しています。
盛岡の町家の常居によく見られる吹抜け空間も良い仕上がりです。
真新しい漆喰壁が見事ですね～。
ゴチャゴチャしていた電気配線も最低限見えるだけに直し、すっきりと綺麗な仕上がりです。

盛岡市本町通りで進めてきた町家の改修工事。
古い町家のいいところはそのままに、現代の生活とはかけ離れた部分は思い切った改修工事を進めて行きました。
そんな改修工事がいよいよ完成です。
古い町家の改修工事には、経験豊富な大工の存在が欠かせませんね。
そして大工の他にも瓦職人、左官職人と特殊な技術を持つ職人達が施工してきた現場が出来上がって来ました。
もう少しで完成写真をご紹介できますね。
お楽しみに！