岩井沢工務所の仕事について
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新築・リフォーム・エクステリアなど住宅に関するお仕事はなんでもやっております。 古民家再生・店舗設計施工もおまかせください。 自社で大工をかかえ、墨付・刻みから大工の手で行っております。 お客様からの信用と信頼を第一に誠実な仕事を行っております。 カテゴリ
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2022年 04月 25日
盛岡市中心部の本町通り、弊社もこの古い町で大工を営んでいます。
江戸時代からの古い町で間口狭く奥行の長い敷地が多く存在しています。 今回の改修工事もそんな古くからの街にある建物でした。 盛岡市内にもだいぶ減ってきた町家の改修工事となります。 現代の生活には合わなくなり、解体しての建替えも検討したのですが、お施主様の先祖から受け継いだ建物を残したいとの思いもあり、改修工事を行う事になりました。 昔の町家のいい部分は残し、現代に生活に合わない箇所は思い切って改修する計画を立てて施工を進めてきました。 そんな町家の改修工事が完成です! 前回に続き、ビフォーアフター形式でご紹介していきますね。 改修後の常居です。 主な施工内容は、床と壁の断熱改修と畳の交換、向かって左側の建具の交換です。 大きく雰囲気は変えず、寒さ対策と光を取り込む事を重視した改修です。 収納のケヤキの鏡戸、神棚の障子もほぼそのまま残してあります。 明るく過ごすために改修した主な施工箇所は壁の漆喰ですね。 古い既存の漆喰の上から新しい漆喰を塗り重ねています。 照明も変更し明るい雰囲気の常居へと変貌しました。 施工前の常居ですね。 店側の障子からの明かりが入っていますが、少し暗い雰囲気でした。 床には寒さ対策のカーペットが敷かれていました。 明るく過ごしやすい常居になるように計画しました。 常居の吹抜け空間は2階の廊下へとつながっています。 高い位置には明り取りの窓も配置されています。 今回の改修で、すべてのガラスはペアガラスへと断熱改修しています。 壁の新しい漆喰で白く直り、明るくなった吹抜け空間です。 施工前の吹抜け空間です。 壁の漆喰がだいぶ経年変化してベージュ色の変わっていました。 冬場がとにかく寒く、出来るだけ断熱改修も進めて冬でも使える空間を目指しました。 吹抜け空間の天井はこんな構造が見えています。 この雰囲気はそのまま残して改修する計画を立てました。 見た目には壁の漆喰が新しくなっただけですね。 施工前はこんな感じでした。 天井の屋根の柾葺きの板もそのまま残し、その上の屋根面で断熱施工を行いました。 壁も出来るだけ改修し、漆喰壁の外側で付加断熱を施工しています。 なるべく町家の雰囲気を壊さないように改修を進めました。 道路に面した店側の建具はこんな建具に直しています。 なるべく明かりを取り入れつつ、寒さ対策も取るという役目です。 縦の格子戸にアクリル製の樹脂パネルを設置しています。 樹脂パネルは中空構造になっていて断熱効果も期待できます。 施工前の常居の障子はこんなでした。 障子に比べると改修した格子戸は明るくなったのが分かりますね。 なるべく町家の雰囲気を大事に改修を進めました。 最初の手を掛けた2階の寝室です。 コチラも明るい部屋になるように心がけて施工してきました。 床には岩手県産の唐松の床板、壁は白いクロスで施工して明るく仕上がっています。 施工前はこんな雰囲気でした。 窓が多く、寒いので常に障子を閉めてカーテンを掛けた状態だったようです。 しっかりと断熱改修を行い、明るく過ごせる空間へと改修を進めました。 屋根の構造を生かしてロフトも設けています。 天井に見えている赤松の梁材がロフトの床を支える構造部分です。 壁を白く仕上げて明るい空間を形成し、さらにロフトへの吹抜けも配置して抜け感を作りました。 明るく広く暖かい空間を目指して改修を進めてきました。 施工前から見るとだいぶ変わったのが分かりますね。 押入だった収納はウォークインクローゼットへ改修して、一つの屋根として収納を確保しています。 窓はすべて樹脂サッシへと交換し、断熱改修もしっかりと進めました。 外観は何となく施工前と同じ雰囲気ですね。 屋根の瓦を葺き替え、屋根面で断熱改修を行いました。 外壁も付加断熱を行い、下見板張りも新たに施工しています。 建具や格子も新しく直しました。 施工前の外観です。 大きくは雰囲気が変ってませんね。 町家の雰囲気を残す部分と思い切って改修する部分のメリハリを付けた改修工事になっています。 盛岡の町家のこの吹抜け空間がとても素敵です。 この雰囲気を大事にしつつ、現代の暮らし方に合わせて改修を進めてきました。 直すべき部分と残すべき部分の選択と改修が大事な施工でした。 そしてやはり大事な事が大工の経験と技術ですね。 腕のいい大工が本物の素材で直す事でこの雰囲気が出てきます。 今回もいい仕事が出来ました! 今回もビフォーアフター形式で完成写真を紹介しました。 古くからの町家の良いところは残し、思い切って直す所は直すという改修工事でした。 古い建物ほどメリハリのある改修計画が大事だと考えています。 そしてこうした古い愛磁歪のある建物の改修には技術のしっかりした大工の存在が欠かせませんね。 今回もいい仕事を依頼いただいたお施主様に感謝です! ありがとうございました。
by iwaizawa
| 2022-04-25 04:49
| 現場日記~リフォーム~
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