南大通 テナント建物改修工事 進行中。

盛岡市南大通、盛岡劇場近くにあるテナント建物の改修工事が進んでいます。
築年数は70年を超える歴史ある木造の建物、新たなテナントを迎えるために改修作業を進めていきます。
設計はカタライズデザイン様、店舗ロゴデザインはwe-design様が担当、弊社は大工工事が担当です。
今回も古くてちょっと面白そうな建物の改修工事、どんな改修になるのか楽しみです！
解体を終えた現場、今度は少しずつ作る工程が進んでいます。
そんな現場作業の様子をご紹介していきます。

ここは現場の2階部分、本屋さんが入る予定のテナントスペースです。
だいぶ木組みの下地が出来上がってきました。
このように壁も天井もすべて地元の木で作っています。
古い建物の改修工事も大工仕事が役立ちます。

2階に搬入された山のような板材は、床板です。
今度はこの床板張りの作業が始まります。
少しずつですが、仕上げの工程も進み始めています。

床板はこのように四角い板を張り合わせて行きます。
少し変わった形状の床板になりますね。
どんな仕上がりになるのかも楽しみです。

張り進むと床の仕上がりが見えてきました。
四角い板には、さらに5枚の板が一定方向に並んでいますね。
パーケットフロアと呼ばれている種類の床材を張っています。
縦横互い違いに張り進み、市松模様の床が出来上がって行きます。
良い雰囲気に仕上がって行きます。

床を張り終えるとすぐに養生をします。
折角張ったパーケットフロアの床が見えなくなりました････残念。
このまま完成直前までしっかり養生しながら工事を進めて行きます。

1階の喫茶店のテナント部分では、天井のボード張りも進んでいます。
そしてRの付いた壁も出来てきました。
大工たちがR壁の施工中だったので作り方をのぞいてみました。

Rの付いた壁は、こんな感じ。
壁同士が直角に出会う部分を丸く仕上げています。
よ～く見るとベニヤ板で丸く壁の下地が構成されていますね。

R壁に裏側を見ると････こんな感じ。
野縁という下地の木を丸く並べて、そこにベニヤ板をくっつけて丸みを付けています。
ベニヤ板もR壁用に切れ目が入った専用のモノを使用しています。
こんな仕掛けでRの付いた壁が出来ています。

外部では、元々庇のあった部分を撤去した跡の補修作業が進んでいます。
モルタル壁が無くなり、窪みとなった壁にラスカットパネルという下地材で壁を戻していきます。
このラスカットパネルは、表面がすごくザラザラしていて、モルタルを塗りやすく出来ています。

左官職人がラスカットパネルにモルタルを塗って補修作業を進めます。
元の壁もモルタル壁なので、同じ工法で補修する事で違和感のない仕上がりに戻って行きます。

屋根との境目の部分もこうして補修する事で壁が元に戻って行きますね。

弊社作業場では木の加工作業が進んでいます。
下舘大工が加工を進めているのは、杉板ですね。
沢山の板を削り、作っているのは床材です。

加工を終えた板は、そのまま塗装を進めます。
無垢の杉板には、天然成分のオイルを主成分とした塗料を使って仕上げます。
地元の木材を大工がしっかりと手を掛けて加工し、仕上げて行きます。

塗装を終えるとこうして乾燥です。
数時間すると乾燥していい感じに仕上ります。

現場に搬入して床に張って行きます。
とっても良い風合いの板が喫茶店の床を形成します。
無垢の板には1枚1枚に表情がありますね。
その板が、並んでいくと独特の良い風合いが出てきます。
大工が手間を掛けて作った素材がお店の雰囲気を構成する要素として活躍します。

昭和初期の古い構造を生かした建物のリノベーション工事が進行中。
古い木の構造を生かし、どんな仕上がりになるのか、今から楽しみな改修工事です。
現場では各テナントの内装作業も始まり、少しずつ仕上げの工程も進み始めています。
少しずつですが完成形も想像できる段階へと入り始めています。
古い建物に現代の設備を付加していくリノベーション工事が進んでいます。
続きをお楽しみに！